8/27(日) 23:15配信 ハルメク365 雑誌「ハルメク」の編集部員がおすすめする新刊情報を毎月お届けします。今月は、仕事や介護、家族やお金などさまざまな問題を抱え、孤立して生きざるを得ない人たちを描いた芥川受賞作家の二作目『かっかどるどるどぅ』など3冊をご紹介します。 ハルメク365 63歳のデビュー作『おらおらでひとりいぐも』で芥川賞を受賞した著者の2作目となる本作は、仕事や介護、家族やお金などさまざまな問題を抱え、孤立して生きざるを得ない人たちが、いかに「共に生きていく」ことができるのかを群像劇の形で描いています。 女優になる夢を捨てきれないまま、つましい暮らしを送る60代後半の悦子(えつこ)。夫を亡くし、舅、姑の介護に明け暮れているうちに68歳となってしまった芳江(よしえ)。他、30代、20代の2人とともに4人が古いアパートの一室で出会う。 そこでは、不思議な女性・片倉吉野(かたくら・よしの)が食事をふるまっていて……東北弁はもちろん、リズミカルに読み進められる豊かな文体は健在。読んでいるうちに、いつの間にか励まされる一冊です。 ハルメク365 ハルメク365 画家・絵本作家で鳥の巣研究家でもある鈴木まもるさん。ご自身が描くリアルかつ親しみやすいイラストともに、36種類の鳥の生態、巣、卵について解説されています。 「ツバメが巣を作るとその家は繁盛する」とよく聞きますが、実はその逆。もともとは崖などに作っていたのが、人の出入りが多い家は安全ということで、家の壁に作るようになっていったそう。 賢いことで知られるハシブトガラスは、針金のハンガーで巣を作ることもあり、それは木に巻き付けて巣が落ちないようにしているためとか。ウグイス、カルガモ、フクロウなど、なじみがありながらも、巣はよく知らない鳥たちのエピソードが満載。 その姿や声だけでなく、今まで知らなかった生態にも興味が湧いてきます。 玉置妙憂(監修)PECO(まんが)『まんが版死にゆく人の心に寄りそう医療と宗教の間のケア』 看護師で僧侶の玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)さん。再発したがんの治療を続けない「自然死」を選択した夫を自宅で看取り、高野山で修行して僧侶になりました。 在宅療養中、夫に起きた体・心の変化と、玉置さんがどう受け止めてきたかが細やかに書かれた『死にゆく人の心に寄りそう』がまんが版に。 身近な人を見送ったことがあれば、玉置さんが抱いた答えのない心の葛藤に共感できるはず。また、書籍版から再録された「後悔しない看取りのために」には、大切な人との残りの時間に“寄りそう”ための具体的なアドバイスが。読みやすくヒントがいっぱいです。 雑誌「ハルメク」の連載「コトノハメクリ」の言葉がなぜ私たちに刺さるのか、よくわかります。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/550f87e7fd7dab240ad17b81fe76fd529ab76c2e
ハルメク365は、新刊情報を紹介する雑誌「ハルメク」の編集部員がおすすめする本を毎月紹介しています。今月は、芥川受賞作家の二作目『かっかどるどるどぅ』や鈴木まもるさんの鳥の巣研究に関する本などが紹介されています。